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ASUS Vivobook 15 M1502YA|Ryzen 7, Ryzen 5モデルの実力を完全レビュー

ASUS Vivobook 15 M1502YA-アイキャッチ画像 ノートPC
出典: ASUS日本 Official Site

優れたコストパフォーマンスで注目を集めるASUS Vivobook 15 M1502YAですが、購入を検討する上で「実際の性能はどの程度なのか」「自分の使い方に合っているのか」といった疑問は尽きません。

特に、製品の核となる仕様、例えばRyzen 7やRyzen 5といったCPUの性能差、メモリ増設の可否、そして内蔵グラフィックであるRadeonでどのくらい快適に動作するのかは重要なポイントです。
さらに、ゲーム性能や、実際に使用しているユーザーからの口コミ・レビュー記事の評価や感想も判断材料として非常に有用です。

この記事では、購入前に必ず知っておきたい注意点、留意事項、デメリットにまで深く切り込み、最終的に、どのようなユーザー像に最適なノートPCなのかを、客観的なデータに基づいて解説していきます。

◆ 記事のポイント
  • 製品の詳しいスペックと性能の実力
  • カジュアルゲームがどの程度プレイできるか
  • 実際のユーザー評価と購入前の注意点
  • 自分に最適なモデルの選び方

ASUS Vivobook 15 M1502YA:仕様と性能の分析レビュー

ASUS Vivobook 15 M1502YAの主な仕様

ASUS Vivobook 15 M1502YAは、ASUSが日本のメインストリーム市場向けに提供する、非常に高いコストパフォーマンスを誇る15.6インチのノートPCです。
その最大の魅力は、競争の激しい価格帯にありながら、クラス最高レベルのプロセッサー性能を提供することにあります。
まずは、本製品の全体像を把握するために、基本的なスペックを以下にまとめました。

項目仕様内容
発売日2023年8月以降
CPUAMD Ryzen™ 7 7730U / AMD Ryzen™ 7 5825U / AMD Ryzen™ 5 7530U
メモリ16GB (DDR4-3200)
ストレージ512GB / 1TB (NVMe PCIe 3.0 SSD)
ディスプレイ15.6型 フルHD (1920×1080), ノングレア液晶
グラフィックスAMD Radeon™ グラフィックス (CPU内蔵)
OSWindows 11 Home 64ビット
本体サイズ幅359.7mm × 奥行き232.5mm × 高さ19.9mm
重量約1.7kg
主要インターフェースUSB 3.2 (Type-C/Gen1) ×1, USB 3.2 (Type-A/Gen1) ×2, USB 2.0 ×1, HDMI ×1
標準的な価格帯約72,000円 ~ 120,000円

各モデル間の差異を示す詳細な比較表は、下の見出しをクリック

 Vivobook 15 M1502YA 詳細仕様表 [クリックで 開/閉]

これら二つの仕様表から、Vivobook 15 M1502YAは「パフォーマンス最優先」の設計思想が貫かれており、CPU,メモリ,SSDといったコアコンポーネントに、重点的にコスト配分されている事が推測できます。

このPCの核心的な価値

本製品の価値は、「10万円前後の価格で、日常使いには十分すぎるほどの高速な処理性能が手に入ること」に集約されます。
Webブラウジング、Officeソフトの利用、動画視聴といった一般的なタスクはもちろん、少し負荷のかかる作業でもストレスなくこなせるパワーを持っています。

CPU性能の鍵:Ryzen 7とRyzen 5の違い

ASUS Vivobook 15 M1502YA-CPU性能の鍵:Ryzen 7とRyzen 5の違い
Digital Chronicle:イメージ

本製品の心臓部であるCPUを選択する上で、最も重要な事実が一つあります。
それは、名前に「7000シリーズ」とあるRyzen 7 7730Uが、実質的には旧世代のアーキテクチャをベースにしているという点です。

AMDの命名規則では、型番の3桁目がアーキテクチャの世代を示しており、「3」は最新の「Zen 4」ではなく実績のある「Zen 3」アーキテクチャを意味していて、具体的には、Ryzen 7 7730Uは、Ryzen 7 5825Uのマイナーチェンジ版にあたります。
この事実は、実際のベンチマークスコアにも明確に表れています。

CPUモデルアーキテクチャコア/スレッド最大ブーストクロックL3キャッシュPassMark: Multi-Threadスコア
AMD Ryzen 7 7730UZen 3 (Barcelo-R)8 / 164.5 GHz16 MB約 18,000~18,820 15
AMD Ryzen 7 5825UZen 3 (Barcelo)8 / 164.5 GHz16 MB約 18,060~18,340 15
AMD Ryzen 5 7530UZen 3 (Barcelo-R)6 / 124.5 GHz16 MB約 15,470~16,496 16

Ryzen 7 7730Uと5825Uの性能差は体感不能レベル

表が示す通り、Ryzen 7 7730UとRyzen 7 5825Uの性能差は1%未満であり、体感できる差は皆無と言えます。
そのため、「7730U搭載」という理由だけで、5825U搭載モデルより高価な製品を選ぶ必要はありません。モデル選択は、価格やストレージ容量、付属ソフトなど他の要素で判断するのが賢明です。

一方で、Ryzen 5 7530Uはコア数が6コア/12スレッドに減少するため、Ryzen 7モデルと比較してマルチスレッド性能は約10~16%低下します。具体的なPassMarkマルチスレッドスコアは約15,470~16,496点となり、Ryzen 7 7730Uの約18,040点と比較して性能差があります。

しかし、それでも一般的な用途には十分すぎるほどの高い性能を維持しており、予算を抑えたい場合の有力な選択肢となります。

内蔵グラフィックRadeonの実力

ASUS Vivobook 15 M1502YA-内蔵グラフィックRadeonの実力
Digital Chronicle:イメージ

Vivobook 15 M1502YAは、専用のグラフィックボード(dGPU)を搭載しておらず、グラフィック処理はすべてCPUに内蔵された「AMD Radeon™ Graphics」が担います。

この内蔵グラフィックス(iGPU)は、CPUと同様に2017年初出の「Vega」アーキテクチャに基づいており、具体的にはRadeon RX Vega 8(8 CU、最大2000MHz)を搭載しています。
これは、より新しい「RDNA 2」(2020年~)や「RDNA 3」(2022年~)アーキテクチャのiGPUと比較して、電力効率や新しいコーデック対応において劣る点を理解しておく必要があります。
しかしながら、本製品のターゲットユーザーが行うであろう多くのタスクには十分な性能を備えています。

Radeon Vegaグラフィックスが得意なこと

OSのスムーズな描画やWebブラウジングはもちろん、4K解像度の動画再生やMicrosoft Officeスイートといったビジネスアプリケーションは快適に動作します。
また、Adobe Photoshopなどを使った簡単な写真編集であれば、問題なくこなすことが可能です。

性能の限界

一方で、その性能には明確な限界も存在します。

最新の3Dゲームを高画質でプレイすることや、高度な動画編集、3Dレンダリングといったグラフィックス性能を酷使する作業には不向きです。
このグラフィックス選択は、製品の価格を抑えつつ、ターゲットユーザーの主要な用途のほとんどをカバーするための合理的な「計算された妥協」のように思えます。

メモリ,SSDの増設は可能?拡張性をチェック

PCの快適性を左右するメモリとストレージの拡張性についても確認します。
結論から言うと、Vivobook 15 M1502YAの拡張性は限定的です。

メモリ(RAM)

本製品は標準で16GBのDDR4メモリを搭載しています。
この構成は、マザーボードに直接ハンダ付けされた8GBのオンボードメモリと、ユーザーがアクセスできるSODIMMスロットに装着された8GBのメモリモジュールから成り立っています。

理論上は、SODIMMスロットの8GBモジュールを16GBや32GBのものに交換することは可能ですが、その場合、メモリは非対称デュアルチャネル(フレックスモード)で動作することになります。
標準搭載の16GBは、マルチタスクやプログラミング、軽度のクリエイティブ作業といった想定される用途に対して十分な容量であり、多くのユーザーにとって無理な増設の必要性は低いと考えられます。

ストレージ(SSD)

ストレージには高速なM.2 NVMe規格のSSDが1基搭載されています。
残念ながら、内部にはM.2スロットが1つしかなく、2.5インチドライブ用の追加ベイも存在しません。

ストレージ増設は「交換」のみ

ストレージ容量を増やすには、既存のSSDをより大容量のものに交換する必要があります。

購入時に将来必要となるデータ量を想定し、512GBか1TBか、自身の使い方に合ったストレージ容量のモデルを選択することが非常に重要です。

総じて、本製品は購入時の構成で製品寿命を全うすることを前提とした、メインストリームノートPCの典型的な設計思想に基づいており、将来的な大幅なアップグレードを考えているユーザーには向いていません。

気になるゲーム性能は?

ASUS Vivobook 15 M1502YA-気になるゲーム性能
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まず明確にすべきは、本製品がゲーミングノートPCではないという点です。
ゲーム性能は完全にCPU内蔵のRadeon Vegaグラフィックスに依存しますが、「カジュアルなゲーム」であれば十分に楽しむことが可能です。

特に、比較的グラフィックス負荷の低いeスポーツタイトルや、少し前の世代の人気ゲームタイトルにおいて、その真価を発揮します。
以下に、主要なゲームタイトルにおける動作の目安をまとめました。

ゲームタイトルグラフィック設定平均フレームレート(FPS)の目安
Dragon Quest X最高品質60+ FPS (非常に快適) 2
Valorant60 ~ 80 FPS 22
原神: Genshin Impact最低約 50 FPS 23
Fortniteパフォーマンスモード約 60 FPS 24
Grand Theft Auto V低~標準40 ~ 50 FPS 26
Cyberpunk 2077 最低(720p)20~25 FPS (プレイ困難)
:VegaアーキテクチャのiGPUでは推奨されない 14

ゲーム用途の「スイートスポット」

この結果から、本製品のゲーミングにおける得意分野は、高いフレームレートが求められるeスポーツタイトルを低設定でプレイしたり、少し前の世代の名作ゲームを快適に楽しんだりするといった用途であることが分かります。

一方で、『Cyberpunk 2077』のような最新のAAAタイトルをプレイするには明らかに性能が不足しています。購入を検討しているカジュアルゲーマーは、この性能の境界線を正しく理解することが重要です。

ASUS Vivobook 15 M1502YA:購入前の確認点を解説&レビュー

口コミ・レビュー記事の評価/感想まとめ

ASUS Vivobook 15 M1502YA-口コミ・レビュー記事の評価/感想
Digital Chronicle:イメージ

各種オンラインストアやレビューサイトに寄せられた多くのユーザー評価を分析すると、その評価は一貫して高いものとなっています。
ここでは、実際に製品を使用したユーザーからのフィードバックを、長所と注意点に分けて集約しました。

ユーザーが報告した長所

最も多くのレビューで共通して言及されているのは、やはり圧倒的なコストパフォーマンスです。「このスペックでこの価格は驚き」「良い買い物をした」といった満足の声が多数を占めています。

また、性能面では「サクサク動いて快適」「起動も大変早くストレスなく使える」など、8コアCPUと16GBメモリ、NVMe SSDの組み合わせによる動作の軽快さが高く評価されています。
高負荷時以外はファンが静かで作業に集中できるという静音性も、多くのユーザーにとってプラスのポイントとなっているようです。

その他、米軍事規格の耐久性テスト(MIL-STD-810H)をクリアしている堅牢性や、画面を180度開けるフラットヒンジ、物理的なプライバシーシャッターといった便利な付加機能も好評です。

ユーザーが報告した注意点

一方で、価格とのトレードオフとなるいくつかの点も指摘されています。
特に多く見られるのが、利便性に関わる機能の省略に対する不満です。

具体的には、Windows Helloに対応したIRセンサーがないため顔認証でログインできない点や、キーボードにバックライトが搭載されていないため暗い場所で作業しにくい、といった声が挙がっています。
ディスプレイの発色に関しても、「ノングレアで見やすい」という評価がある一方で、「色はあまり良くない」という意見もあり、プロの写真編集など正確な色再現性が求められる用途には向かないことがうかがえます。

注意点や留意事項、デメリットは?

ユーザーレビューで指摘された点を専門的な視点からさらに掘り下げると、購入前に必ず認識しておくべきいくつかの重要な注意点が見えてきます。

1. 利便性を左右する機能の非搭載

前述の通り、本製品には「Windows Hello 顔認証」と「キーボードバックライト」が搭載されていません。
これらは現代のノートPCにおいて利便性を大きく左右する機能であり、その欠如は明確なマイナスポイントです。特に、これらの機能に慣れているユーザーは購入後に不便を感じる可能性が高いでしょう。

2. 標準的なディスプレイ品質

15.6インチのフルHDノングレア液晶は、事務作業やWeb閲覧には十分な品質ですが、そのスペックは標準的なものに留まります。
色域はNTSC比45%程度、輝度は約250nitsとされており、これはプロフェッショナルな写真編集やデザイン作業には不向きであることを意味します。色の正確性を最優先するクリエイティブ用途での使用は避けるべきです。

【最重要】USB-Cポートの充電(Power Delivery)問題

本製品に関する情報で最も混乱が見られるのが、USB Type-Cポートの充電(Power Delivery, PD)機能です。

複数のユーザーレビューで「Type-Cポートからの充電ができない」という報告がある一方で、一部の販売店情報では「USB Power Delivery対応」と記載されているケースが確認できます。

この矛盾については、具体的な型番(例:M1502YA-BQ190WSではPD対応と記載)によって仕様が異なる可能性があり、購入前に販売店への直接確認を強く推奨します。

モデルバリエーションと選び方のコツ

Vivobook 15 M1502YAは、販売チャネルによって仕様が異なる複数のモデルが存在するため、選択が複雑に見えることがあります。
主な違いは「ストレージ容量」「オフィスソフトの種類」です。自身の使い方に合わせて最適なモデルを選ぶことが重要になります。

モデル比較Amazon限定モデル:例ASUS Store限定モデル:例一般量販店モデル:例
販売チャネルAmazon.co.jpASUS Store家電量販店など
CPURyzen 7 7730URyzen 7 7730URyzen 7 7730U
ストレージ1TB1TB512GB
オフィスソフトWPS Office 2WPS Office 2Microsoft Office H&B 2021
主な特徴大容量ストレージと低価格なオフィスソフトで、コスパを最大化。公式ストア限定の大容量ストレージモデル。Microsoft Office搭載ですぐに使える利便性を提供

賢いモデルの選び方

モデル選択のポイントは「Microsoft Officeが必要かどうか」です。すでにMicrosoft 365を契約している、あるいはGoogle Workspaceなどで十分という方は、WPS Officeが付属する安価なモデルを選ぶことでコストを大幅に抑えられます。逆に、購入してすぐにWordやExcelを使いたい方は、割高にはなりますがMicrosoft Office搭載モデルを選ぶのが手軽で確実な選択です。

本製品の推奨ユーザー像とは?

ASUS Vivobook 15 M1502YA-本製品の推奨ユーザー像
Digital Chronicle:イメージ

これまでの分析に基づき、ASUS Vivobook 15 M1502YAの購入を強く推奨するユーザー像と、他の製品を検討した方が良いユーザー像を以下に定義します。

この製品が最適なユーザー

  • 学生・研究者:論文執筆、データ分析、プログラミングなど、高い処理能力を必要とし、価格と耐久性を重視する層。
  • リモートワーカー・事務職:多数のアプリケーションや大規模なスプレッドシートを同時に扱い、CPU性能が生産性に直結するビジネスユーザー。
  • 予算重視のホームユーザー:Web閲覧、動画視聴、軽めのゲームなどを快適にこなし、数年後も性能的な陳腐化を感じにくい、高速で信頼性の高いPCを求める層。

つまり、「PCの見た目や付加機能よりも、純粋な処理性能(サクサク感)を予算内で最大化したい」と考える消費者にとっての有力な選択肢の一つです。

他の製品を検討すべきユーザー

  • 本格的なゲーマー:最新のゲームを高画質・高フレームレートでプレイするために、専用GPUを必要とする層。
  • クリエイティブ・プロフェッショナル:正確な色再現性が求められる写真家、ビデオグラファー、デザイナーなどの層。
  • 頻繁に外出するユーザー:より軽量(1.2kg以下など)で長時間のバッテリー駆動を最優先し、USB-C充電の確実性を求める層。
  • プレミアムな体験を求めるユーザー:アルミ製の筐体、生体認証、高品質スピーカーといった所有満足度を高める付加価値を重視する層。

総括:ASUS Vivobook 15 M1502YA レビューのまとめ

以上、ASUS Vivobook 15 M1502YAについて多角的に解説してきました。
最後に、本記事の要点をリスト形式でまとめます。

  • 10万円前後で高いCPU性能を提供するコストパフォーマンスに優れたモデル
  • CPUはZen 3アーキテクチャベースのRyzen 7またはRyzen 5を搭載
  • Ryzen 7 7730UとRyzen 7 5825Uの間に体感できる性能差はほぼない
  • 標準で16GBのメモリと高速なNVMe SSDを搭載し日常作業は極めて快適
  • メモリ増設はSODIMMスロット1基の交換に限られ拡張性は低い
  • 内蔵グラフィックスはRadeon Vegaでビジネス用途や動画視聴には十分
  • グラフィックス性能は限定的で最新の3Dゲームには不向き
  • Valorantや原神など比較的軽いゲームは設定次第でプレイ可能
  • ユーザーからは処理速度の速さ、起動時間、静音性が高く評価されている
  • 明確なデメリットとして顔認証とキーボードバックライトが非搭載
  • ディスプレイ品質は標準的でプロのクリエイティブ用途には適さない
  • USB-CポートでのPD充電はモデルやロットで仕様が異なる可能性があり要注意
  • 学生、リモートワーカー、コスパ重視の一般ユーザーに最適な一台
  • 本格的なゲーマーやクリエイターはより上位の専用機を検討すべき
  • 購入時はストレージ容量とMicrosoft Officeの有無を必ず確認することが重要

 Appendix: データ参照サイト一覧 [クリックで 開/閉]