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Dell Inspiron 15 3520を完全レビュー|圧倒的コスパの魅力と6つの留意点!

Dell Inspiron 15 3520-アイキャッチ画像 ノートPC
Digital Chronicle:イメージ

Dell Inspiron 15 3520は、手頃な価格帯ながら高い性能を持つことで注目されていますが、「実際の使い勝手はどうなのか」「自分に合ったモデルなのか」と疑問に思う方も多いでしょう。

この記事では、基本的な仕様スペックはもちろん、ディスプレイ解像度メモリ増設SSD増設の可能性、そして気になるバッテリー駆動時間ゲーム性能に至るまで、あらゆる角度から徹底的に分析します。

さらに、購入前に必ず知っておきたい注意点留意事項を詳しく解説し、最終的にどのような推奨ユーザー像に当てはまるのかを明らかにしていきます。本記事を読めば、あなたがInspiron 15 3520を選ぶべきかどうかが明確になります。

◆ 記事のポイント
  • Inspiron 15 3520の具体的なスペックと性能
  • 120Hzディスプレイの長所と注意点
  • メモリやSSDの増設など将来的な拡張性
  • どのような使い方をする人に最適なPCかの判断基準

Dell Inspiron 15 3520の仕様をレビュー

基本的な仕様/スペック

Dell Inspiron 15 3520は、コストパフォーマンスに優れたメインストリームのノートパソコンです。最大の特徴は、エントリーモデルから高性能モデルまで、非常に幅広い構成から選択できる点にあります。

プロセッサーは、第11世代および最新の第12世代Intel Coreシリーズ(i3, i5, i7)から選ぶことができ、日常的な作業から負荷のかかるマルチタスクまで、用途に応じた性能を確保できます。ストレージには、従来のHDDよりも圧倒的に高速なM.2 NVMe SSDを標準搭載しており、OSやアプリケーションの起動が非常に軽快です。

このように、ユーザーが自分の予算や使い方に合わせて最適な一台を組み立てられる柔軟性が、Inspiron 15 3520の大きな魅力となっています。

多様なCPUラインナップ

Dell Inspiron 15 3520-多様なCPUラインナップ
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安価なCeleronやPentium Goldから、高性能なCore i7まで選択肢が豊富です。特に第12世代Intel Coreプロセッサーは、性能コア(P-core)と効率コア(E-core)のハイブリッド構成により、電力効率と処理性能を高いレベルで両立させています。

以下は、Inspiron 15 3520の基本的な仕様表です。
構成によって価格は大きく変動するため、購入時には必ず詳細を確認してください。

項目仕様内容
発売日2022年8月以降、構成により順次発売
プロセッサー第11世代/第12世代 Intel Core i3 / i5 / i7, Celeron, Pentium Gold
OSWindows 11 Home / Pro
メモリ8GB / 16GB (DDR4) ※ユーザーによる増設可能
ストレージ256GB / 512GB / 1TB (M.2 NVMe SSD)
ディスプレイ15.6インチ FHD (1920×1080), 120Hzリフレッシュレート対応 非光沢液晶
グラフィックスIntel UHD グラフィックス / Intel Iris Xe グラフィックス (CPU内蔵)
ポート類USB 3.2 Gen 1 x2, USB 2.0 x1, HDMI 1.4 x1, SDカードリーダー, ヘッドセットジャック
ワイヤレスWi-Fi 6 (802.11ax) + Bluetooth 5.2
重量プラスチック筐体:約1.66kg~1.90kg
アルミ筐体:約1.63kg~1.94kg
:構成による
価格帯約65,000円 ~ 140,000円
構成/セールにより変動


※ さらに詳しい技術的仕様表は、下記の見出しをクリック

Inspiron 15 3520の詳細仕様表  [ クリックで 開/閉 ]

ディスプレイの解像度と品質

Dell Inspiron 15 3520-ディスプレイの解像度と品質
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本製品のディスプレイは、その設計思想である「トレードオフ」を最も象徴する部分です。フルHD(1920×1080)の解像度を備え、Webサイトの閲覧や書類作成には十分な表示領域を確保しています。

最大のセールスポイントは、この価格帯では珍しい120Hzの高リフレッシュレートに対応している点です。これにより、マウスカーソルの動きやWebページのスクロールが非常に滑らかに表示され、日常的な操作の快適性を大きく向上させます。

しかし、その一方で大きな弱点も抱えています。それは、色再現性の低さです。
NTSC 45%(公式仕様),sRGBカバー率は約50~55%程度と推定されるので、色が全体的に褪せて見える可能性が高いでしょう。
正確な色が求められる作業には不向きかもしれません。

120Hzディスプレイのメリット

画面が1秒間に120回更新されるため、一般的な60Hzのディスプレイに比べて圧倒的に滑らかな映像表示が可能です。ゲームだけでなく、日常のPC操作全般でその快適さを体感できます。

色再現性に関する注意点

写真編集、イラスト制作、グラフィックデザインなど、色の正確さが重要となるクリエイティブな用途には不向きです。あくまで事務作業やWebブラウジング、動画視聴などを主目的とするユーザー向けの仕様と言えます。

また、画面表面は照明の映り込みを抑える非光沢(ノングレア)仕上げで、長時間の作業でも目が疲れにくい設計です。DELL独自の「ComfortView」機能により、ブルーライトをソフトウェアで低減させることも可能になっています。

ゲームはどこまでプレイ可能か

Dell Inspiron 15 3520-ゲームはどこまでプレイ可能か
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結論から言うと、Inspiron 15 3520は本格的なゲーミングノートパソコンではありません
その性能は、CPUに内蔵されたグラフィックス機能(iGPU)に完全に依存します。

快適なゲーム体験のためには、比較的性能の高いIntel Iris Xe グラフィックスを搭載したCore i5以上のモデルが必須ですが、Intel Iris Xeを利用するにはデュアルチャネルメモリ構成(例: 8GBx2=16GB)が必要です。

この構成であれば、『Valorant』や『League of Legends』、『Fortnite』(パフォーマンスモード)といった比較的負荷の軽いeスポーツタイトルは、解像度やグラフィック設定を調整することでプレイ可能です。しかし、『Apex Legends』や最新のAAAタイトルのような高いグラフィック性能を要求するゲームを快適に遊ぶことは困難です。

「少しだけゲームも楽しみたい」というライトなニーズには応えられますが、ゲームを主目的にするなら、専用のグラフィックボード(dGPU)を搭載したゲーミングPCの検討をおすすめします。

参考として、代表的な構成(Core i5-1235U, 16GBデュアルチャネルメモリ)での推定パフォーマンスを以下に示します。

ゲームタイトル解像度グラフィック設定平均フレームレート(目安
Valorant1920×108060 – 90 FPS
Fortnite1920×1080低 (パフォーマンスモード)45 – 60 FPS
Apex Legends1280×72030 – 45 FPS

メモリ増設の可能性と方法

Dell Inspiron 15 3520-メモリ増設の可能性と方法
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Inspiron 15 3520は、ユーザー自身によるメモリ増設が比較的容易に行える設計になっています。これにより、将来的にPCの動作が遅く感じられるようになった場合でも、低コストでパフォーマンスを向上させることが可能です。

本体の底面にあるカバーを取り外すと、マザーボード上のメモリスロットにアクセスできます。スロットはDDR4 SO-DIMM規格のものが2基用意されており、購入時の構成が8GB(8GBx1)モデルであれば、空いているスロットにもう1枚8GBメモリを追加して合計16GBにするといったアップグレードができます。

前述の通り、メモリを2枚搭載するデュアルチャネル構成は、特に内蔵グラフィックスの性能を大きく向上させるため、ゲームや軽いクリエイティブ作業を考えている場合は非常に効果的です。

公式サポートと実績

Dellの公式サポートでは最大16GB(8GBx2)までとされています。

海外のユーザーコミュニティなどでは、32GB~64GBで正常動作したという報告もありますが、これはDellの公式保証外となるため、自己責任での実施が必要です。

メモリ増設はノートパソコンの延命や性能向上において有効な手段であり、本製品がその選択肢を提供している点は高く評価できます。

SSD増設のメリットと注意点

ストレージの拡張性も本製品の大きな利点の一つです。内部には、高速なOS・アプリ用のM.2 NVMe SSDスロットに加え、データ保存用の2.5インチSATAベイが物理的に存在しています。

このデュアルストレージ構成により、例えば「高速なM.2 SSDにWindowsや頻繁に使うソフトを入れ、安価で大容量の2.5インチHDDやSATA SSDに写真・動画・書類などを保存する」といった柔軟な運用が可能になります。これにより、速度と容量のバランスが取れた、非常にコストパフォーマンスの高いストレージ環境を構築できます。

しかし、このSSD増設には購入前に必ず知っておくべき重大な注意点が存在します。

【最重要】増設用パーツの有無を確認!

工場出荷時にM.2 SSDのみを搭載したモデルを購入した場合、後から2.5インチドライブを増設するために必要な取り付け金具(マウンタ)と専用のSATAケーブルが付属していないケースがほとんどです。
これらの部品は別途入手する必要があるため、将来的な増設を計画しているユーザーは、この点を必ず事前に認識しておきましょう。

この仕様は、一見すると高い拡張性を持ちながら、実際には追加の手間とコストが発生する可能性をはらんでいます。
後から「増設できない!」と困ることのないよう、購入前の確認が不可欠です。

Dell Inspiron 15 3520の実使用感をレビュー

バッテリー駆動時間の現実

本製品を評価する上で、バッテリー駆動時間は最大の弱点と言わざるを得ません。
一部の販促資料では長時間の利用が可能であるかのような表現が見られますが、実際のユーザーからの報告は大きく異なります。

この期待と現実の乖離を生み出している最大の要因が、セールスポイントでもある120Hzの高リフレッシュレートディスプレイです。
ディスプレイはノートパソコンの中でも特に電力消費が大きい部品であり、リフレッシュレートを従来の60Hzから倍の120Hzにすると、電力消費量も大幅に増加します。

レビュー記事や口コミサイトの情報からバッテリー駆動時間を推定すると、
 ・120Hz設定時: 約2.5~3時間
 ・省電力設定時: 約5時間
 ・一般的な使用(60Hz設定等): 約6~8時間
ということが言えそうです。

この性質を把握しないまま、120Hz設定で電源のない環境にて長時間作業を行うと、致命的な状況になりかねないので注意が必要です。

駆動時間を延ばす最も効果的な方法

もしバッテリー駆動時間の短さに悩まされた場合、最も簡単で効果的な解決策は、リフレッシュレートを60Hzに下げることです。Windowsの「ディスプレイ設定」からリフレッシュレートを120Hzから60Hzに変更するだけで、駆動時間は体感で数時間単位で改善される可能性があります。

120Hzの滑らかさは魅力的ですが、バッテリーで長時間使いたい場面では60Hzに切り替える、という賢い使い分けが求められます。
また、約1時間で80%まで充電できる「ExpressCharge」技術に対応しているのは嬉しいポイントです。

キーボードとポート類の使い勝手

Dell Inspiron 15 3520-キーボードとポート類の使い勝手
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日々の使い勝手に直結する入力デバイスと接続性について見ていきましょう。ここにも、本製品の長所と短所が明確に表れています。

キーボード

フルサイズのキーボードには、独立したテンキーが搭載されています
これは数値入力や表計算ソフトを多用するユーザーにとって、作業効率を大幅に向上させる大きな利点です。キーの打鍵感や配列は標準的で、癖がなく快適なタイピングが可能です。

また、”キーボードバックライトが搭載されていない” という指摘が散見されますが、オプション仕様によってキーボードバックライトの選択は可能になっています。
必要な場合は、オプション構成を組む際に確認してください。

ポート類と接続性

搭載ポートは、USB Type-A(3.2 Gen 1 x2, 2.0 x1)、HDMI 1.4、フルサイズのSDカードリーダー、ヘッドセットジャックと、必要最低限の構成です。

ワイヤレス通信は最新規格のWi-Fi 6に対応しており、対応ルーター環境下では高速かつ安定した通信が可能です。

USB Type-CポートとHDMIの制約

多くの構成モデルで現代の標準となりつつあるUSB Type-Cですが、Inspiron 15 3520では
第11世代プロセッサー搭載モデルでは非搭載、第12世代プロセッサー搭載モデルでは選択可能となっています。
プロセッサー世代によって、USB Type-Cポートの搭載状況が異なるということを認識しておくことが重要です。

また、搭載されているHDMIポートはバージョン1.4であり、外部モニターへの最大出力がフルHD(1920×1080)@60Hzに制限されます。
高解像度・高リフレッシュレートの外部モニターの性能を活かせない点は大きなデメリットです。

購入前の注意点と留意事項

これまで解説してきた内容を踏まえ、DELL Inspiron 15 3520の購入を検討する上で、特に注意すべき点を改めてまとめます。これらのトレードオフを許容できるかどうかが、購入の判断基準となります。

デメリット・留意事項まとめ

  • 短いバッテリー駆動時間: 120Hz設定時の電力消費が大きく、実駆動時間は3~5時間が目安です。
  • ディスプレイの色再現性が低い: 色が褪せて見えるため、写真・動画編集やデザイン用途には全く向きません。
  • キーボードバックライト非搭載: 暗い場所での作業が多いユーザーには不便です。
  • USB Type-Cポートが多くのモデルで不在: 最新の周辺機器との接続性に欠けます。
  • 筐体の質感が安価: ボディはプラスチック製で、高級感はありません。長期的な耐久性に懸念の声もあります。
  • HDMI 1.4の出力制限: 外部モニターはフルHD/60Hzまでしか出力できません。

これらの点は、いずれもコストを抑えるために犠牲にされた部分です。自分の使い方でこれらのデメリットが問題にならないか、慎重に検討する必要があります。

高コスパを実現する価格設定

数々の注意点を挙げてきましたが、それらを補って余りあるのが、本製品の卓越したコストパフォーマンスです。

Inspiron 15 3520は、処理性能の核となるCPUや、体感速度に直結するSSDといった部分にリソースを集中させています。その一方で、筐体の素材、ディスプレイの色域、バッテリー容量といった部分で大胆にコストを削減する戦略をとっています。

その結果、同価格帯の他社製品と比較して、ワンランク上のCPU性能やストレージ速度を手に入れることが可能になっています。特にDELL公式サイトでは頻繁にセールや割引クーポンが提供されており、タイミングが合えば市場価格を大きく下回る驚異的な価格で購入できることも少なくありません。

価格以上の基本性能

Webブラウジング、Officeソフトでの書類作成、動画視聴といった日常的なタスクであれば、Core i3モデルでもNVMe SSDの恩恵で非常に快適に動作します。「難しいことはしないけれど、サクサク動くパソコンが欲しい」というニーズに対して、これ以上ないほどのコストパフォーマンスを提供してくれます。

本機が最適な推奨ユーザー像

Dell Inspiron 15 3520-推奨ユーザー像
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これまでの分析を総合し、Dell Inspiron 15 3520がどのようなユーザーにとって最適な選択肢となるのか、そしてどのようなユーザーは避けるべきかを具体的に示します。

✅ この製品の購入を推奨するユーザー

  • 学生および一般家庭ユーザー: 主に自宅や図書館など電源の取れる場所で、レポート作成、Webリサーチ、動画視聴に使う大画面ノートPCを安価に手に入れたい層。特にテンキーは理系や経済学部の学生に役立ちます。
  • 在宅勤務のビジネスパーソン: OfficeソフトやWeb会議が中心で、高い携帯性を必要としない層。日常業務には十分すぎる性能を低予算で実現できます。
  • コストを最優先するファミリー: 家族で共有するパソコンとして、多様な用途にそこそここなせる汎用性と手頃な価格を両立させたい場合に最適です。

❌ この製品を避けるべきユーザー

  • 頻繁に出張や移動をするビジネスパーソン: 短いバッテリー駆動時間と1.6kgを超える重量は、常に移動を伴う使い方には不向きです。
  • クリエイティブ分野のプロや学生: 写真家、デザイナーなど、正確な色再現が不可欠な作業を行うユーザーは、ディスプレイの色域が狭すぎるため絶対に避けるべきです。
  • 本格的なゲーマー: 最新のゲームを快適に楽しむために必要なグラフィックス性能は備えていません。
  • 最新の接続性を求めるユーザー: USB Type-C(DisplayPortやPD充電)を多用する周辺機器環境を持っている場合は、他の選択肢を検討すべきです。

Dell Inspiron 15 3520のレビュー総括

Dell Inspiron 15 3520-レビュー総括
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この記事では、Dell Inspiron 15 3520の性能から使い勝手、注意点までを詳しくレビューしました。
最後に、本製品の重要なポイントをリスト形式でまとめます。

  • 優れたコストパフォーマンスが最大の魅力
  • 第12世代Intel Coreプロセッサーなど高性能な構成が選択可能
  • NVMe SSD搭載でOSやアプリの起動が高速
  • 120Hzの高リフレッシュレートディスプレイによる滑らかな表示
  • 一方でディスプレイの色再現性は低くクリエイティブ作業には不向き
  • バッテリー駆動時間は120Hz設定時だと3~5時間と短い
  • リフレッシュレートを60Hzに設定変更すればバッテリー駆動は改善する
  • メモリやストレージの増設が比較的容易で拡張性が高い
  • 2.5インチドライブ増設時は別途パーツが必要な点に要注意
  • 独立したテンキー搭載で数値入力が快適
  • キーボードバックライトは非搭載
  • 多くのモデルでUSB Type-Cポートが搭載されていない
  • HDMIポートは1.4規格で外部出力に制限がある
  • 主に電源に接続して使うユーザー向けの製品
  • 学生や在宅ワーク、家庭での利用に最適な一台

 Appendix: データ参照サイト一覧  [ クリックで 開/閉 ]