完全版】Lenovo Idea Tab Proの詳細レビュー｜5万円台でこの性能は買いか？

Lenovo Idea Tab Proの特長で目を引くのは、映像美を存分に楽しめる12.7インチ大画面と、動画視聴と作業性のバランスが良いアスペクト比でしょう。
その一方で、約620gという重量が携帯性にどう影響するのか気になるところです。

また、AnTuTuスコアが示す高い処理性能が、実際のゲーム性能、特に人気の原神やFortniteでどこまで発揮されるのかは重要なポイントになります。
さらに、別売りのキーボードパックやサードパーティ製のケースといったアクセサリーの選択肢、そして最も気になる、実際のユーザーによる口コミやレビュー記事の評価・感想も知りたいはずです。

この記事では、これらの情報はもちろん、購入前に必ず把握しておきたい注意点や留意事項といったデメリットまで余すことなく解説し、最終的にどのような推奨ユーザー像に合致するのかを明らかにします。

◆ 記事のポイント

Lenovo Idea Tab Proのスペックと性能の全体像
動画視聴やゲームにおける実際の使用感
アクセサリーの選択肢と生産性を高める活用法
購入前に知っておくべきメリットとデメリット

Table of Contents

Lenovo Idea Tab Pro：性能と特徴をレビュー
Lenovo Idea Tab Pro ：購入前の必須情報を深掘りレビュー

Lenovo Idea Tab Pro：性能と特徴をレビュー

Lenovo Idea Tab Proの仕様を一覧で確認
12.7インチ大画面とアスペクト比の魅力
620gの重量と携帯性について
AnTuTuスコアで見る圧倒的パフォーマンス
ゲーム性能は？原神，Fortniteの動作状況

Lenovo Idea Tab Proの仕様を一覧で確認

Lenovo Idea Tab Proは、性能と価格のバランスを追求した結果、非常に特徴的なスペック構成となっています。
特にプロセッサーやストレージ規格は、同価格帯の製品とは一線を画すものを採用しています。

まず、主要なスペックを分かりやすく表にまとめました。製品選びの基礎情報として、ぜひ参考にしてください。

項目	仕様内容
発売日	2025年1月8日 ²
プロセッサー	MediaTek Dimensity 8300 ⁴
OS	Android™ 14 ⁴
メモリ	8GB LPDDR5X ⁴
ストレージ	256GB UFS 4.0 ⁴
ディスプレイ	12.7インチ 3K (2944×1840) IPS液晶, 144Hz ⁴
オーディオ	JBL® クアッドスピーカー, Dolby Atmos® 対応 ⁸
カメラ	背面: 1300万画素 (AF), 前面: 800万画素 (FF) ⁴
バッテリー	10200mAh ⁴
本体寸法	約 291.8×189.1×6.9mm ⁸
本体重量	約 620g ⁴
付属ペン	Lenovo Tab Pen Plus ¹²
標準的な価格帯	公式価格: ¥54,780 (税込) ²

さらに詳細な技術仕様表は、下の見出しをクリック

　Lenovo Idea Tab Pro 詳細仕様表　　[ クリックして開／閉 ]

項目	仕様内容
発売日	2025年1月8日 ²
製品番号	ZAE40096JP
OS	Android™ 14 (Android™ 16までOSアップグレード対応予定) ⁴
プロセッサー	MediaTek Dimensity 8300 (8コア: 1×3.35GHz + 3×3.20GHz + 4×2.20GHz) ⁴
メモリ	8GB LPDDR5X (オンボード) ⁴
ストレージ	256GB UFS 4.0 ⁴
ディスプレイ	12.7インチ IPS液晶 ¹⁶
	解像度: 2944×1840 (3K) ⁴
	アスペクト比: 16:10 ¹⁶
	リフレッシュレート: 最大144Hz ⁸
	輝度: 400 nits ⁴
	その他: マルチタッチ(10点)対応, DCI-P3 96% ¹²
オーディオ	JBL®製クアッドスピーカー, Dolby Atmos®対応, マイクロフォン×2 ⁸
カメラ	背面: 1300万画素, オートフォーカス(AF), フラッシュあり ⁴
カメラ	前面: 800万画素, 固定フォーカス(FF) ⁴
通信機能	Wi-Fi 6E対応 (802.11ax/ac/a/b/g/n), Bluetooth® 5.3 ⁴
センサー類	指紋センサー, 加速度センサー, ジャイロセンサー, RGBセンサー, GPS, Glonass, Galileo ¹⁵
インターフェース	USB 3.2 Gen 1 Type-Cポート (DP-Out対応), microSDメディアカードリーダー (最大1TB), スマートコネクタ (キーボード接続用) ⁴
バッテリー	容量: 10200mAh リチウムイオンポリマーバッテリー ⁴
	駆動時間: 約11時間 (動画再生時) ⁸
	充電: 45W急速充電対応 ⁴
本体寸法 (W×D×H)	約 291.8×189.1×6.9mm ⁸
本体質量	約 620g ⁴
防水・防塵	IP52 ²
本体カラー	ルナグレー ⁴
主な付属品	Lenovo Tab Pen Plus, ACアダプター (45W), USB Type-Cケーブル, カードスロットピン, マニュアル類 ¹
標準的な価格帯	公式価格: ¥54,780 (税込) ²

スペックの注目ポイント

注目すべきは、通常フラッグシップ機に採用されるUFS 4.0規格のストレージです。

これにより、アプリのインストールやデータの読み書きが非常に高速になり、体感速度を大きく向上させています。
また、ペンが標準で付属している点も、追加投資なしで手書き入力を始められる大きなメリットと言えます。

12.7インチ大画面とアスペクト比の魅力

Lenovo Idea Tab Proが持つ最大の魅力の一つは、何と言っても12.7インチの3K大画面ディスプレイです。

解像度は2944×1840ピクセルと非常に高く、映像の細部までくっきりと映し出します。
この大画面は、動画視聴や電子書籍の閲覧といったエンターテイメント用途で、圧倒的な没入感をもたらしてくれます。

さらに重要なのが、ディスプレイのアスペクト比が16:10である点です。

これは、映画などの映像コンテンツで主流の16:9に近い比率のため、動画を全画面表示した際の上下の黒帯が少なく、より迫力ある視聴体験が可能です。
また、文書作成やウェブブラウジングなど、縦方向の情報量が多くなる作業にも適しており、エンタメと生産性の両方を高いレベルで満たす、絶妙なバランスを実現しています。

144Hzの高リフレッシュレートにも対応しているため、画面のスクロールやアニメーションが非常に滑らかです。
一度この「ぬるぬる」とした操作感を体験すると、一般的な60Hzのディスプレイには戻れなくなるかもしれません。

620gの重量と携帯性について

一方で、12.7インチという大画面の代償として考慮しなければならないのが、その重量です。

Lenovo Idea Tab Proの本体重量は約620gあり、これはタブレットとしては決して軽い部類ではありません。
実際に多くのユーザーレビューでも「片手で持ち続けるのは厳しい」という声が見られます。

このため、本機は通勤電車の中で立って使うような、高い携帯性を求める用途には不向きと言えるでしょう。

主な利用シーンは、自宅のソファやデスク、あるいはカフェのテーブルなど、どこかに置いて使うことが前提となります。
言ってしまえば、「持ち運びができる据え置きタブレット」という位置づけが最も近いかもしれません。

購入前に利用シーンを明確に

この重量とサイズのバランスが、本製品の評価を大きく左右するポイントです。
手軽にどこへでも持ち運んで使いたいユーザーにとっては明確なデメリットですが、大画面を活かしたメディア消費や作業を主目的とするユーザーにとっては、許容範囲内となる可能性が高いです。

購入を検討する際は、ご自身の主な利用シーンを具体的にイメージすることが失敗しないための鍵となります。

AnTuTuスコアで見る圧倒的パフォーマンス

Lenovo Idea Tab Proのコストパフォーマンスを語る上で欠かせないのが、その心臓部であるSoC（プロセッサー）の性能です。
本機はMediaTek Dimensity 8300を搭載しており、これが驚くべき処理能力を発揮します。

スマートフォンの総合的な性能を測るベンチマークテストの一つである「AnTuTu Benchmark」において、本機のスコアは約115万点から147万点という非常に高い数値を記録しています。
実測値では124万点程度が標準的な数値となっており、これは一世代前のハイエンドスマートフォンやタブレットに匹敵するレベルです。

約5万円台という価格帯の製品としてはまさに破格の性能です。

AnTuTuスコアが示すものとは？

AnTuTuスコアが高いということは、CPU（計算処理）、GPU（画像処理）、メモリ、ストレージといった各パーツの性能が総合的に高いことを意味しています。
これにより、日常的なウェブブラウジングや動画視聴はもちろん、複数のアプリを同時に使うマルチタスク、さらには負荷の高い3Dゲームまで、あらゆる操作をサクサクと快適に行うことができます。

この高いパフォーマンスは、高速なLPDDR5Xメモリと、前述の通りUFS 4.0ストレージによってさらに裏打ちされています。
アプリの起動が一瞬で完了したり、重いファイルの読み込みがスムーズだったりと、日常のあらゆる場面でその恩恵を感じることができるでしょう。

ゲーム性能は？原神，Fortniteの動作状況

高いAnTuTuスコアを誇るIdea Tab Proですが、実際のゲーム性能はタイトルによって評価が分かれる傾向にあります。
ハードウェアのポテンシャルは非常に高いものの、ゲーム側の最適化状況によって快適さが変わるのが実情です。

原神のプレイ感

Lenovo Idea Tab Pro-ゲーム性能は？ — Digital Chronicle:イメージ

まず、高いグラフィック性能を要求される人気ゲーム「原神」については、デフォルト設定である「中画質・30fps」であれば、非常にスムーズにプレイ可能です。

多くのユーザーから「十分快適に遊べる」との報告が上がっており、広大な世界を美しい大画面で楽しむことができます。
ただし、最高画質設定で安定して60fpsを維持するのは難しく、専用のゲーミングデバイスには一歩譲る形となります。

Fortniteの動作について

一方で、「Fortnite（フォートナイト）」のパフォーマンスは、本機における最大の弱点として指摘されています。

これは、ゲーム開発元であるEpic GamesによるMediaTek Dimensity 8300への最適化が十分に進んでいないことが原因と考えられます。
複数のレビューで、グラフィック設定を最低にしてもフレームレートが30fpsに制限され、快適なプレイは難しいと報告されています。

ゲーム目的で購入する際の注意点

このように、Idea Tab Proのゲーム性能は一貫性に欠ける側面があります。

「PUBG Mobile」や「Call of Duty Mobile」といった最適化されたタイトルは90fps設定で非常に快適に動作する一方、Fortniteのような例外も存在します。
Fortniteをメインでプレイしたい方には、残念ながら本機は推奨できません。

別売りキーボードパックでPCライクに

Lenovo Idea Tab Proは、エンターテイメントだけでなく生産性タスクにも活用できる可能性を秘めています。
その能力を最大限に引き出すのが、別売りの純正キーボードパック（ZG38C06032）です。

このアクセサリーは、キーボード部分と、キックスタンド付きの背面カバーが分離する2ピース構成になっています。
タブレット本体とは物理的なポゴピンで接続するため、Bluetooth接続のような遅延や接続切れの心配がなく、安定したタイピングが可能です。
キーボードは日本語（JIS）配列で、ノートPCに近い打鍵感を提供し、大型のトラックパッドも搭載しているため、まるでAndroidノートPCのように使用できます。

PCのセカンドスクリーンとしても活躍

本機には「Smart Connect」という機能が搭載されており、Windows PCのサブディスプレイとして無線または有線で接続できます。

キーボードパックと組み合わせれば、出先での作業効率を格段に向上させることが可能です。この機能だけでも、専用のモバイルモニターに匹敵する価値があると言えるでしょう。

口コミ／レビュー記事の評価・感想

ここでは、実際にLenovo Idea Tab Proを使用したユーザーからの口コミやレビュー記事の評価・感想を、良い点と悪い点に分けてまとめてみます。

高く評価されているポイント (長所)

多くのユーザーが絶賛しているのは、やはりその圧倒的なコストパフォーマンスです。

「5万円台でこの性能は信じられない」「動作がサクサクでストレスがない」といった声が多数を占めます。
また、「大画面は正義」「144Hzでぬるぬる動くディスプレイが最高」といった、画面品質への賛辞も目立ちます。その他、ペンが標準で付属している点や、JBL監修のスピーカーの音質の良さも高く評価されています。

指摘されているポイント (短所)

一方で、ほぼ全てのユーザーが共通して指摘するのが「大きくて重い」という点です。

携帯性を重視するユーザーからは「持ち運びには厳しい」という意見が見られます。
また、前述の通り、ゲーム性能に関しては「Fortniteがまともに動かない」という不満の声が特定の層から上がっています。ソフトウェア面では、顔認証後にスワイプ操作が必須である点など、細かな使い勝手に関する改善を望む声も散見されました。

全体として、「いくつかの欠点はあるものの、それを補って余りあるほどの性能と価格の魅力がある」というのが、ユーザー評価の総意と言えそうです。

注意点・留意事項となるデメリット

これまでにも触れてきましたが、改めて購入前に把握しておくべき注意点、留意事項となるデメリットを整理します。これらを許容できるかどうかが、購入後の満足度を大きく左右します。

購入前に確認すべき4つのデメリット

重量と携帯性: 約620gという重量は、頻繁に持ち運ぶには向きません。主な利用シーンが屋内であるかどうかが一つの判断基準になります。
液晶ディスプレイ: ディスプレイは非常に高品質ですが、IPS液晶であるため、有機ELパネルを搭載した上位モデルと比較すると、黒の表現力やコントラスト比では劣ります。映像美に強いこだわりがある方は注意が必要です。
ゲーム性能の非一貫性: 特にFortniteのパフォーマンスが低い点は、ゲーマーにとって重大な欠点となり得ます。
プレイしたいゲームが快適に動作するか、事前に情報を確認することをおすすめします。
限定的なOSアップデート: OSのメジャーアップデートはAndroid 16までの2回が保証されています。
これはAppleやSamsungの長期サポートと比較すると短いものです。
一つのデバイスを可能な限り長く最新の状態で使いたいと考えるユーザーには、物足りなく感じるかもしれません。