Microsoft Surface Laptop Go 3の購入を検討しているものの、実際の使い勝手に関する情報や詳細なスペックが把握できないため、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
特に、携帯性を左右する大きさやサイズ感、日々の利用で重要となるバッテリーの持続時間、そして購入後に後悔しないための注意点や留意点は、事前にしっかりと把握しておきたい情報です。
また、メモリ増設やSSD交換は可能なのか、お得とされる学生向けモデルの具体的な内容と一般向けモデルとの違い、さらには中古での購入は選択肢としてあり得るのかなど、具体的な疑問は尽きないかもしれません。
この記事では、2023年10月3日の発売日以降から集積された多角的な情報に基づき、あなたのそうした疑問や不安を解消します。
Surface Laptop Go 3の基本性能とユーザー評価
- 口コミやレビュー記事から分かる価値
- 発売日を含む詳細なスペック
- 携帯性に優れた大きさ・サイズ感
- 実際のユーザーからの口コミ評判
- 気になるバッテリーの持続時間
口コミやレビュー記事から分かる価値

Surface Laptop Go 3の評価は、ユーザーが何を重視するかによって大きく分かれる傾向にあります。
この製品の最も高く評価されている点は、その卓越したデザインと携帯性です。多くのレビューでは、アルミニウムを使用した筐体の約1.13kgという軽量性とプレミアムな質感に対して非常に高い評価が与えられているようです。
所有する喜びを感じさせるスタイリッシュな外観は、同価格帯の他のノートPCと一線を画す部分です。
一方で、辛口なレビューで指摘されがちなのが、いくつかの明確な妥協点です。
最も顕著なのは、ディスプレイの解像度がフルHD(1920×1080)に満たない1536×1024であることです。メディアコンテンツの再生や、複数のウィンドウを並べての作業においては、物足りなさを感じる可能性があります。
加えて、この価格帯のノートPCとしては珍しく、キーボードにバックライトが搭載されていません。これは薄暗い環境での作業性を著しく低下させるため、多くのユーザーから大きな不満点として挙げられています。
これらのことから、Surface Laptop Go 3はコストパフォーマンスや最高のスペックを純粋に求めるユーザーではなく、デザイン、ブランド、そして持ち運びやすさを最優先するユーザーにとって、満足度の高い選択肢になると考えられます。
発売日を含む詳細なスペック
Surface Laptop Go 3は、日本では2023年10月3日に発売されました。
日常的なタスクを快適にこなすための、バランスの取れたスペック構成が特徴です。以下に主要な仕様をまとめます。
仕様項目 | 詳細仕様 |
---|---|
国内発売日 | 2023年10月3日 (一部構成、例えば128GBモデルや学生向けモデルは、これ以降の発売日となる場合がある) 6 |
プロセッサー | 第12世代 Intel® Core™ i5-1235U プロセッサー (10コア、12スレッド、最大周波数 4.40GHz) 10 |
グラフィックス | Intel® Iris® Xe グラフィックス 7 |
メモリ (RAM) | 8GB または 16GB LPDDR5 (オンボード、増設不可) 7 |
ストレージ | 128GB (UFS または SSD)、256GB SSD、512GB SSD (リムーバブル) 12 |
ディスプレイ | 12.4インチ PixelSense™ ディスプレイ 6 |
解像度 | 1536 x 1024 (148 PPI) |
アスペクト比 | 3:2 |
コントラスト比 | 1000:1 |
タッチ機能 | 10点マルチタッチ対応 |
保護ガラス | Corning® Gorilla® Glass 3 11 |
本体サイズ | 278 mm x 206 mm x 15.7 mm 11 |
重量 | 約1.13 kg 8 |
バッテリー駆動時間 | 通常のデバイス使用で最大15時間 10 |
急速充電 | 対応 (約1時間で80%まで充電) 1 |
外部端子 | ・USB-C® 3.2 (データ転送、DisplayPort、充電に対応) ・USB-A 3.1・3.5 mm ヘッドホン ジャック ・Surface Connect ポート 11 |
セキュリティ | ・Firmware TPM 2.0 16 ・Windows Hello 指紋認証付き電源ボタンによるサインイン (一部モデルを除く) 12 |
カメラとオーディオ | ・720p HD f2.0 フロントカメラ 10 ・Voice Clarity機能搭載 Dual far-field スタジオ マイク 11 ・Dolby® Audio™ Premium 搭載 Omnisonic® スピーカー 11 |
ワイヤレス機能 | ・Wi-Fi 6: 802.11ax 対応 11 ・Bluetooth® 5.1 ワイヤレステクノロジ 11 |
筐体(素材) | ・トップカバー: アルマイト処理アルミニウム 12 ・ベース: アルミニウムおよびグラスファイバー複合ポリカーボネート樹脂(30%の再生素材を含む) 12 |
カラーバリエーション | プラチナ、アイスブルー、セージ、サンドストーン 8 |
OS | ・Windows 11 Home (一般向けモデル) 7 ・Windows 11 Pro / Windows 10 Pro (法人向けモデル) 14 |
Officeソフト | ・Microsoft Office Home & Business 2021 (一般向けモデル) 7 ・Microsoft Office Home & Business 2024 (学生向け特別モデル) 10 |
主な付属品 | 39W 電源アダプター、クイック スタート ガイド、安全性および保証に関する書類 1 |
価格帯 :2025年6月現在 | 約98,000円~180,000円程度 :構成、販路、キャンペーンにより大きく変動 9 |
プロセッサーに搭載されている第12世代Intel Core i5は、ウェブブラウジングやOfficeソフトの使用、動画ストリーミングといった用途には十分な性能を発揮します。
しかし、メモリがマザーボードに直接取り付けられているため、購入後に増設することはできません。そのため、将来的な利用も見越して、購入時点でのメモリ容量の選択が非常に大切になります。
また、仕様や価格は本記事の執筆時点の情報であり、今後 変動する可能性があります。
携帯性に優れた大きさ・サイズ感

Surface Laptop Go 3の最大のセールスポイントの一つが、その優れた携帯性です。
本体サイズは横幅278mm、奥行き206mmとなっており、これは一般的なA4用紙(297mm x 210mm)よりも一回り小さいサイズ感です。このコンパクトさにより、標準的なビジネスバッグやリュックサックに容易に収納できます。
厚さも15.7mmと薄く、重量は約1.13kgに抑えられています。
この軽さは、日常的にノートPCを持ち歩く学生やモバイルワーカーにとって、大きなアドバンテージとなります。
実際に手に取ると、その軽さと堅牢な造りのバランスに驚くことになるかもしれません。
筐体の素材にもこだわりが見られます。
天板にあたるトップカバーには手触りの良いアルマイト処理アルミニウムが採用されており、高級感を演出しています。
ベース部分には軽量なポリカーボネート複合樹脂が使われていますが、デザイン的な統一感が保たれており、安価な印象は受けません。
どこへでも気軽に持ち運べる、スタイリッシュなパートナーと言えます。
実際のユーザーからの口コミ評判
実際のユーザーからの口コミを分析すると、評価はデザインとパフォーマンスのバランスに集中しています。
肯定的な意見の多くは、やはりその見た目と携帯性に関するものです。「カフェで広げても様になるデザインが良い」「軽くて持ち運びが苦にならない」といった声が多数見受けられます。
また、「起動が速く、Officeやブラウジングはサクサク動く」など、日常的な用途におけるパフォーマンスに満足しているユーザーも少なくありません。
一方で、否定的な口コミで共通して指摘されるのは、やはり機能面の割り切りです。
特に「キーボードバックライトがないのは、この値段ではありえない」「画面の解像度が低く、動画視聴時に少し残念に感じる」といった意見は多く見られます。
また、一部のユーザーからは「Enterキーのサイズが小さく、慣れるまでタイプミスがあった」という、キーボード配列に関する指摘もあります。
ポートの数が少ないため、「結局USBハブを持ち歩くことになり、スマートさに欠ける」と感じる人もいるようです。
これらの口コミから、Surface Laptop Go 3はデザインや携帯性という長所が、機能面の短所を上回ると感じられるかどうかが、満足度を左右する分岐点になると分析できます。
気になるバッテリーの持続時間

ノートPCの携帯性を考える上で、バッテリーの持続時間は極めて重要な要素です。
MicrosoftはSurface Laptop Go 3のバッテリー駆動時間について、「通常のデバイス使用で最大15時間」と公称しています。これは、一日中の会議や授業に持ち出しても、充電なしで乗り切れることを期待させる数値です。
しかし、これはあくまで特定の条件下での最大値であり、実際の使用状況とは異なる場合があります。複数の海外・国内レビューサイトやユーザー報告を総合すると、より現実的な駆動時間は、画面の明るさを中程度に設定し、ウェブブラウジングやドキュメント作成といった軽度から中程度の作業を行った場合で、おおむね6時間から8時間程度のようです。
この駆動時間は、クラス最高レベルとは言えないものの、多くのユーザーにとっては十分な性能と言えるでしょう。一日中外出する場合でも、休憩中に少し充電すれば問題なく使用を継続できます。
ただ、バッテリー駆動時間は、使用条件や使用環境によって大幅な変動があることに留意しておく必要があります。
また、便利な機能として急速充電に対応している点も挙げられます。付属の39W電源アダプターを使用すれば、約1時間でバッテリー残量を80%まで回復させることが可能です。このため、万が一バッテリーが切れても、短時間で素早く復旧できます。
Surface Laptop Go 3の購入前に知っておくべきポイント
- 購入前に確認すべき注意点と留意点
- メモリ増設は不可能
- SSD交換の可否と自己責任のリスク
- 圧倒的に高価値な学生向けのモデルとは
- 中古で購入する際のチェック項目
- まとめ:Surface Laptop Go 3はあなたに最適な選択か
購入前に確認すべき注意点と留意点

Surface Laptop Go 3は魅力的な製品ですが、購入してから後悔しないためには、いくつかの重要な注意点と留意点を理解しておく必要があります。
価格に見合うスペックか
最も大きな留意点は、価格とスペックのバランスです。
Surface Laptop Go 3は、同等のスペックを持つ他のWindowsノートPCと比較して、価格が割高な傾向にあります。
この価格差は、主にMicrosoftの「Surface」というブランド価値、そして高品質なデザインと筐体素材に起因していると考えられます。
単純にコストパフォーマンスを最優先するならば、他の選択肢の方が優れた価値を提供する可能性があります。
フルHD未満のディスプレイ解像度
前述の通り、Surface Laptop Go 3のディスプレイ解像度は1536×1024ピクセルであり、標準的なフルHD(1920×1080)に及びません。
3:2というアスペクト比は文書作成などの生産性を高めますが、動画鑑賞や高精細な写真編集を主目的とする場合、画像の鮮明さで物足りなさを感じるかもしれません。
キーボードバックライトの欠如
Surface Laptop Go 3はプレミアムな価格帯にもかかわらず、キーボードバックライトが搭載されていません。
飛行機内や少し暗めのカフェ、寝室などで作業する機会が多いユーザーにとって、これは実用上のデメリットになり得ます。
限定的なポート構成
搭載されているポートは、USB-C、USB-Aがそれぞれ1基ずつと、ヘッドホンジャック、そして独自のSurface Connectポートのみです。
外部モニターとマウス、USBメモリなどを同時に使用したい場合、USBハブやドッキングステーションの追加購入が事実上必須となります。
この点は、総所有コストと利便性に影響を与えるため、購入前に自身の利用シーンを想定しておくことが大切です。
メモリ増設は不可能

Surface Laptop Go 3を検討する上で、技術的に重要な制約の一つが、メモリ(RAM)の増設が不可能であるという点です。このPCに搭載されているLPDDR5メモリは、マザーボード上に直接はんだ付けされています。これは、一般的なノートPCに見られるようなメモリスロットが存在しないことを意味します。
この仕様がもたらす影響は大きく、購入時に選択したメモリ容量(8GBまたは16GB)が、そのデバイスを使い続ける限り変更できない最大容量となります。
将来的に、より多くのアプリケーションを同時に動かしたり、OSやソフトウェアの要求スペックが上がったりした場合でも、後からメモリを増やすことはできません。
したがって、購入時の判断が極めて重要になります。
ウェブブラウジングやOfficeソフトが中心のライトな使い方を想定しているなら8GBでも十分かもしれませんが、複数のタブを開きながらオンライン会議をしたり、少しでもクリエイティブな作業を行ったりする可能性があるならば、長期的な快適性を考えて16GBモデルを選択することが賢明な投資と言えるでしょう。このメモリ増設が不可という事実は、デバイスの寿命そのものを左右する可能性のある、大きな選択のポイントです。
SSD交換の可否と自己責任のリスク

メモリ増設が不可能な一方で、ストレージであるSSD(ソリッドステートドライブ)に関しては、交換の可能性が残されています。
Microsoftは公式サイトで、Surface Laptop Go 3を含む一部のSurfaceデバイス向けに、SSDの取り外し手順を記載したサービスガイドを公開しています。また、交換用のSSDも別売りで提供しています。
しかし、この事実は一般ユーザーが気軽にSSDを交換できることを意味するものではありません。Microsoftは、この作業を「専門の技術者が行うことを前提としている」と明記しており、一般消費者による分解や交換を推奨しているわけではないのです。この措置は、主に法人ユーザーがデバイスを廃棄する際のデータ消去や、修理の利便性を高めるためのものと考えられます。
自分でSSDの交換を試みる場合、いくつかのリスクが伴います。まず、分解作業によってメーカーの保証が無効になる可能性があります。また、内部の繊細なケーブルやコネクタを損傷させてしまい、PCが起動しなくなる危険性も否定できません。
以上のことから、SSDの交換は物理的に不可能ではないものの、高度な技術と知識を要する上に、全て自己責任で行う必要があると理解しておくべきです。
ストレージ容量に不安がある場合は、購入時に十分な容量のモデルを選択するか、クラウドストレージや外付けSSDを積極的に活用する方が、はるかに安全で現実的な解決策となります。
圧倒的に高価値な学生向けのモデルとは
ここで、Surface Laptop Go 3の価値提案を根本から覆す存在が、「学生向け特別モデル」です。
これは単なる割引価格の製品ではなく、一般モデルと比較してスペックが大幅に強化された、非常にコストパフォーマンスの高い構成となっています。
具体的には、多くの家電量販店やMicrosoft公式ストアで提供されている学生向けモデルは、メモリが16GB、ストレージが512GBという、一般向けでは最上位に位置する構成を採用していることが多いです。さらに、付属するOfficeスイートも、より新しい「Office Home & Business 2024」が搭載されています。
そして、驚くべきはその価格設定です。
このハイスペックな構成が、一般向けの8GB/256GBモデルとほぼ同等か、場合によってはそれよりも安価な価格で提供されているのです。一般モデルに付きまとう「価格対性能比が低い」という最大の批判点を、この学生モデルは完全に解消しています。
このモデルの購入には、大学、専門学校、高校などに在籍していることを証明する学生証などの提示が必要です。
もし購入資格があるのであれば、一般モデルを選択する理由はほぼ見当たりません。将来的な性能の不安を払拭できるトップクラスの構成を、非常にお得な価格で手に入れられる、まさに「買い」な選択肢のモデルと言えるでしょう。
中古で購入する際のチェック項目

新品での購入が予算的に難しい場合、中古市場に目を向けるのも一つの方法です。
しかし、中古のSurface Laptop Go 3を購入する際には、トラブルを避けるためにいくつかの点を慎重にチェックする必要があります。
バッテリーの劣化具合
最も重要なチェック項目がバッテリーの健康状態です。
Windowsに標準で備わっているコマンドで、是非、確認しておくべきでしょう。
「powercfg /batteryreport」というコマンドを、「コマンドプロンプト」または「PowerShell」で管理者として実行すると、バッテリーに関する詳細なレポートが生成されます。
このレポートで「DESIGN CAPACITY(設計上の最大容量)」と「FULL CHARGE CAPACITY(現在の最大容量)」の数値を比較し、後者が著しく低下していないかを確認することが大切です。
一般的に、80%を下回っていると、バッテリーの持ちが悪いと感じられるようになります。
外観と動作の確認
筐体の傷やへこみ、ディスプレイのドット抜けや色ムラがないか といった外観上の確認もしましょう。
また、キーボードの全てのキーが正常に反応するか、タッチパッドやタッチスクリーンがスムーズに動作するか、USBポートやヘッドホンジャックが問題なく使えるか なども実際に試してみるのが理想です。
付属品とOfficeライセンス
ACアダプター(Surface Connect充電器)が純正品であるか、また正常に充電できるかを確認してください。
加えて、Microsoft Officeが付属していたモデルの場合、そのライセンスが正しく引き継がれるかどうかも販売者に確認が必要です。
再インストール用のプロダクトキーが提供されないケースもあるため、注意が求められます。
まとめ:Surface Laptop Go 3はあなたに最適な選択か
この記事では、Microsoft Surface Laptop Go 3に関する様々な情報を多角的に分析してきました。
最後に、本記事の要点をまとめます。
- 最大の魅力は1.13kgという軽量性とプレミアムなアルミニウムデザイン
- 日常的な作業には十分な第12世代Core i5プロセッサーを搭載
- 3:2のアスペクト比を持つディスプレイは文書作成の生産性を向上させる
- 実際のバッテリー駆動時間は6時間から8時間程度が見込める
- ディスプレイ解像度がフルHD未満
- キーボードバックライトは非搭載
- ポート数が少なくUSBハブが必要になることがある
- 価格は同スペックの他社製品に比べると割高な傾向
- メモリはオンボードのため購入後の増設は一切不可能
- SSDの交換は物理的に可能だが高度な知識とリスクが伴う
- 学生や教育関係者であれば学生向けモデルが圧倒的にお得
- 学生モデルはメモリとストレージが強化され価値が高い
- 中古品を検討する際はバッテリーの劣化具合を確認する
- デザインと携帯性を最優先するユーザーに強く推奨される
- コストパフォーマンスや最高の性能を求めるユーザーには不向き